tumblr支店いつまででもテスト運転中
03 Jul 09

あなたが一冊買えば、その雑誌は続く

shigeyas:

clione:

tsuda:

kswgpico:

numabooks:

スタジオボイスにしてもエスクァイアにしても、惜しんでいる人はすごく多いんだけどそれが必ずしも買っていた人ばかりではない。「買ってましたか?」ときくと「買ってなかったけど」という人が多い。

エスクァイアのときはそういう人に会うと、内心ちょっとイラっとしながら「惜しむなら買えよ」と思っていたけれど、スタジオボイスがtwitterでこんなに盛り上がってるのをみるとそんな毒を吐いてる場合ではなくて、むしろ存続がヤバイ雑誌が、まだなんとか立て直せるうちに「存続がヤバイ」ということをアピールできるような方法を考えなきゃいけないんじゃないか、と思った。

雑誌は読者コミュニティであるといわれていた。いまはどうかわからない。けれど、少なくともその雑誌に対して一時期お世話になったという気持ちと共にふだんは読んでいないけれど愛着を持っていたり、毎号ある連載だけを熱心に立ち読みしていたりする層がいるとして、その人たちがもし「いまこの雑誌は売り上げ不振で存続がヤバイらしい」ということを知るようになれば、その雑誌や編集部に対して投票するような気持ち、あるいは募金するような気持ちで、「なくなるのは嫌だから、買う」という行動を起こすことだって、ないことはないような気がする。

雑誌がこれだけヤバイヤバイといわれるようになって、雑誌のことは好きだと言うくせに「今年もまだまだ廃刊になりますよ」「雑誌はもうなくなるでしょうね」なんてしたり顔で言うやつはうんざりだ。そうじゃない。「あなたが一冊買えば、その雑誌は続く」というのは「エコポイント家電を買えば、地球は温暖化しない」というよりは、よっぽどリアリティがある。もちろんすべての雑誌の廃刊理由が売上不振ではないにせよ、なんかそういう気持ちを、すこしでも広めたらいいんだと思う。そうじゃないと、愚直な雑誌から順番になくなってしまう。

スレが伸びてるみたいなのでギアをセカンドに入れてみる。

ここに、雑誌と音楽がとっても好きでついでにアニメも良く見る人がいるとする。年収はそこそこ、それなりに暮らして納得満足していて俺ゆかし会員漏れ勝ち組とかそういうんじゃないとする。仮に男性とするか。

いわゆるカルチャー系とかの雑誌で、「ちょっちやばいかも」という話が出ていた/出てるものはざっくり2桁前半程度としておく。面倒なので全部月間扱い。単価は500円としよう。20*500としたら1万/月。

CDは邦楽3000円でアルバム換算が年間24枚対象としよう。月2枚。6000円/月。

アニメはDVDで扱って、、、これはモデル化難しいな。四半期で4つ見てるとして、それぞれの作品がDVD3枚(4話ずつ、最近見ないけど)で単価2000円としよう。うん、激安。つまり1クールで12枚のDVDが購入対象。1ヶ月あたりにしたら4枚。8000円。

さて、上記の冊数や枚数が多いか少ないかは個々人の興味の範囲で上下させてもらえばいいとして、ざっくり上の仮説で足すと月に2万4千円。気になってるものを買い支えるという言葉で出てくるのはこんな数字。そして、当然ながら、これは指数買いしてるのではないし市場全体をカバーしてないので業界を支えるということにはならない。

そして、事業体の収益構造を考えるとある特定の媒体だけ支えられても仕方が無い。浜崎あゆみならいざ知らず、アーティストひとりがレーベルを支えるということは普通無理だし、出版にしても同様。会社の固定費、印刷流通機能みたいなところは重い。書店の維持費も馬鹿にならない。

というところで、せめて1冊買ってからあれこれ言おうよというところに心情的には賛同しつつも、さてそれは一体何をどれくらい支えてるんだろう、とか自分の気になってるものたちを支えるってのはどういう金額になるんだろう、というのを具体数字にしてみた。

さて、次。上の2.4万円ってのは単価安めに見積もってもこれくらいは行っちゃうのね、というラフ基準とする。そして、これで高いと考えるのなら(少なくとも万人が余裕を持って出せる金額ではないだろう)、支えるべきものをもっと選び抜かなければならないこととなる。

つまり、選び抜く対象にならなかったものはやっぱりうっすらと消え行く危機に晒され続ける。自分じゃないほかの人が買い支えてくれて、全体としてうっすら扶養すれば、というマクロの議論をすべきなのかもしれんが、なんとなく2.4万円/月、という数字と、買い支える、という言葉になんとなく距離感を感じるな、というところで一旦切る。

ちなみに、マクロで見たかったら、1)人口推移、2)賃金水準推移、3)消費動向(何にどれくらい使ってるかというお財布配分動向)、あたりを組み合わせてどれくらい余力余剰がありそうかと、代替スイッチがどこまで可能か、というところを考えてみるというところでしょうか。そして、その際に犠牲扱いにするのは車か携帯か外食か衣服か。車雑誌ファッション雑誌を買って現物を買わない、とかになると、それはそれで広告収益に響くといういたちごっこ。

と、だんだん終わらなくなってきたので、この辺で終わる。